南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

活字漂流記「案山子の村の殺人」楠谷佑

子供の頃にTVドラマで見た金田一耕助シリーズが、ぼくのミステリー好きの原点だと思う。金田一耕助を演じていたのは古谷一行さん。たくさんの俳優が金田一耕助を演じたけれど、古谷一行の金田一が一番好きだ。たぶん最初に見た金田一が古谷だったので、そう…

推理小説ファンのなれの果て

それは1987年の事だったと思う。 新聞の書評欄に一冊の推理小説が紹介されていた。その題名は「十角館の殺人」。 講談社ノベルスから発売されたこのミステリーが、後の新本格推理小説ブームを引き起す事になる。京都大学ミステリー研究会出身の著者、綾辻行…

街の記憶 23

街中をぶらぶらと歩く。 カメラのシャッターをパチパチと。 お腹が空いたので 最近お気に入りの和楽の肉中華そばを食す。 ジュンク堂で本格ミステリーの新刊を購入し 古書店で学生時代に読んだ詩集を購入する。 そんな一日でした。

活字漂流記 ②『ダンス・ダンス・ダンス(下)』

(この記事は2019年3月に書いた、活字漂流記①の続きです。下書きになったままだったものを、今回掲載しました。) 学生時代に読んだ「ダンス・ダンス・ダンス」を読み返して、この頃の村上春樹作品が、思ったよりも大きくて深くて面白い。物語は下巻に突入す…

嬉しい本棚

2020.3 那覇市 3連休中の真ん中だけど、コロナ感染拡大と台風接近で家から出ない休日を過ごしています。そして、こういう時にしか出来ない事をしようと本棚の整理をしています。 どうやら、我家は本が多いようです。昨年の引っ越しの際に、業者さんから「家…

友人からの便り

2020.6 沖縄市 学生時代の後輩で、大切な友人のそうちゃんから葉書がきた。コロナ禍のステイホーム中に書いた葉書からやり取りが続いている。楽しく嬉しいことだ。 ぼくと彼は音楽の趣味が合う。二人とも「プリンス」を好きでいるし、キリンジの世界にぼくを…

宮本輝を読む

学生時代によく読んでいた宮本輝の小説を読むことが、最近の大きな楽しみになっている。 『泥の川』からの三部作。男女が手紙をやり取りする形式で、それぞれの心情を表す『錦繍』。短編集だけど最も好きだったかも知れない『五千回の生死』。どれもまだ世間…

活字漂流記 ①『ダンス・ダンス・ダンス(上)』

学生の時に読んだ村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」を読み返している。かつては、この作家の新刊が出るたびに単行本を買って読んだものだが、いつ頃からかこの作家の小説を面白いと思えなくなった。最後に新刊を買って読んだのは「海辺のカフカ」だった…