南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

街の記憶24

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街は移り変わってゆく。

 

コロナ禍の下、国際通り周辺では古いビルの取り壊しがちらほらと見える。

その辺の事情には明るくないが、コロナ禍との関連は何となく想像がつく。

 

その一方で、新しいビルやホテルが建設中だったりする。

コロナ前、その古いホテルの前にはいつも修学旅行の大型バスが並んで横付けされていて、バスを見送る女性従業員たちが整列していたものだった。

コロナで修学旅行の大型バスの列は姿を消し、ホテルは急に煤けて古びたように見えた。

やがてそのホテルは取り壊され、その隣の敷地に新しい別のホテルが立ち上がった。

まだ、国際通りは死んではいないのだ。瀕死の状態にも見えるけれど、新陳代謝を止めていない。

 

 

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老舗だという喫茶店へ行った。

千日という名前の店だ。

カキ氷が美味しいと評判らしい。

客は地元客と観光客が半々といったところ。

タイ焼きと今川焼もあったので思わず注文する。医者の指示で炭水化物を控えているので、無性に甘いものが食べたくなる時がある。この時がまさにそう。

カキ氷はミルク金時をお願いする。

 

冷たい氷を口に運びながら、この山盛りのカキ氷をレジ袋に入れてテイクアウトするお客さんを何人も見た。溶けてしまわないのだろうか、と心配してしまう。

タイ焼きと今川焼のあんこがとても美味しい。沖縄っぽくないというか、懐かしい本土の味のように感じられた。

店内で客たちは、皆幸せそうに氷や甘味を楽しんでいた。

移り変わる街の景色の中で、ずっと変わらないものもあるのだ。変わるものと変わらないものの交錯。街と人との巡り合わせは不思議だ。

 

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