南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

活字漂流記「案山子の村の殺人」楠谷佑


f:id:fuku-taro:20240212222205j:image

子供の頃にTVドラマで見た金田一耕助シリーズが、ぼくのミステリー好きの原点だと思う。金田一耕助を演じていたのは古谷一行さん。たくさんの俳優が金田一耕助を演じたけれど、古谷一行の金田一が一番好きだ。たぶん最初に見た金田一が古谷だったので、そういうものだと刷り込まれたのだろうと思う。

 

金田一耕助シリーズのオドロオドロしさと、不可能犯罪の組み合わせは少年の心を虜にするには、充分魅力的だった。おばけ屋敷のドキドキとトリックが暴かれるカタルシスを味わう体験だった。

 

今でも推理小説は謎解きや犯人当てのものがすきで、そういった推理小説の一群を好事家たちは、本格推理小説という。

 

どこかにまだ見ぬ魅惑の本格推理小説が、ないだろうか?心の奥にそんな思いを抱いていたりする。

 

そして、久し振りに本格推理小説の新たな金脈を掘り当てたかもしれぬと、興奮する作品にめぐり逢った。それが「案山子の村の殺人」である。

 

本格推理小説の原点的なフォーマットであるクローズド・サークルものである。警報級の大雪によって外界から閉ざされた村で、犯人の足跡のない不可能犯罪が起きる。やがて村人たちは自分たちの中に犯人がいると疑心暗鬼になり……。

 

やがて読み手は、作者からの二度に渡る「読者への挑戦状」を突きつけられる。犯人を特定出来る手が掛かりは全て明示されたと。

 

こういった作品は、読み手が探偵役と競って犯人を当てようとするのが良い。そのほうが楽しめる。そして、ぼくは、まんまとしてやられ、犯人を当てることは出来なかった。それがたまらないのだ。簡単に犯人が分かってしまうようでは面白くない。さあ、探偵役として腕に覚えがある者は、是非、挑戦してみられるが良いと思う。

 

 

忙中閑あり

f:id:fuku-taro:20240204231516j:image

 

なんだか、とても忙しい日々だ。

忙しいと言うのが嫌なんだけど、仕方ない。

そんな時に出来ることは、とにかくブログを書くこと。継続すること。そう自分に言い聞かせる。

 

そんな中で、昨年、高知の牧野植物園で購入したバイカオウレンの花が咲いた。こんな寒い時期に咲くんだなと思う。昨年の高知を舞台にした朝ドラで、早くに亡くなった母親が好きだった花だ。

 

小さな花が健気に咲くのを見ながら、季節の移ろいを感じている。

今日の一枚

f:id:fuku-taro:20240128232024j:image

 

先日、長崎旅行に行ってきた時に買ったお菓子を、沖縄の金城由美子さんの器にのせてパチリ。

 

長崎も本当に良い街だった。

歩くのが楽しい街。ぼくには歩くのが楽しい街が良い街だと思える。

 

細い路地が入り組んでいたりすると、もうたまらない。カメラを片手にすっと踏み込んで行きたくなります。

あの頃のように

f:id:fuku-taro:20240121204117j:image

f:id:fuku-taro:20240121204127j:image

f:id:fuku-taro:20240121204159j:image

週末、久し振りに外で楽しいお酒を飲んだ。

すっかり嬉しくなってというか、ほろ酔いの頭が緩んだのか、しばらくやっていなかった、シメのラーメンとビールをやってしまいました。

 

その翌日、先日、循環器科で行った血液検査の結果を聞きに病院へ。最近ランニングをコツコツ続けているお陰か、コレステロール値がちょびっとだけ改善していました。

 

なんで調子に乗ってシメのラーメンまでやってしまったかというと、10年振りに東京で働く高校時代の友人と飲んだから。近況を話し合えば、お互い50代にもなると、いろいろと難しい問題も出てきて、高校時代のように簡単に無責任なアドバイスをすることも出来なくなる。

 

でも、最後は「元気で笑って過ごそうよ」と言い合いながら励まし合ったおじさん二人。「これでいいのだ」というバカボンパパのセリフが、深いなあと思うこの頃でもあるのだ。

 

シリアスなようで、二軒目のスナックで盛り上がった話題は、高校時代のマドンナの事だったりする。男はいつまで経っても子供だと自覚します(笑)

 

 

 

 

 

ゆるゆる手帳生活!手帳マニアの複数手帳活用術をご紹介! #手帳マニア #ゆるゆる手帳

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。

今年もゆるゆるとブログを綴っていきたいと思います。何卒、宜しくお願い致します。

 

さて、今年の一本目の記事は、今年使う予定の手帳たちをご紹介したいと思います。

 

ところで、この記事のタイトル「ゆるゆる手帳生活!手帳マニアの複数手帳活用術をご紹介! #手帳マニア #ゆるゆる手帳」は、AIが考えたものです。あまりにも自分らしくなくて苦笑しましたが、このままにしておきます。

 

ぼくは軽度に、偏執狂的手帳マニアを自覚しております。ですから、1年で何冊もの手帳を同時並行で使うことを何年も続けています。

 

何冊もの手帳を使う理由は、①手帳が好きで、使う手帳を1冊に絞りきれないから②書くことが好きで、書かないと考えがまとまらないから。

 

そんな訳で今年も複数の手帳を使うことになりました。それでは順にご紹介させて頂きましょう。

 

まず、メインの手帳はフランクリンプランナーのコンパクトサイズです。



フランクリンプランナーは、もう25年以上使っています。これはバインダー型のシステム手帳で、毎年リフィルを買い換えます。ここ数年のバインダーはネイビーのファスナータイプで、今までに5つのバインダーを乗り換えてきました。今使っているバインダーは地味だけど気兼ねなく使えるところが良い。毎日使う手帳は、雑に扱っても気にならないことは重要です。

リフィルは1日2ページのものとウイークリーの二つ使いです。仕事に関する1日当たりのタスクが多いので、ウイークリーのタスク欄では足りません。一方、1日2ページのみだと日々が近視眼的になりすぎて、タスクをこなすだけのハツカネズミ的な毎日になってしまいます。流石にそれでは疲れますし、仕事の優先順位がつけにくくなるので、ウイークリーで視野を広げつつ、1週間の中に「楽しみの時間」を入れるようにしています。そうすれば手帳を開くのが嫌になりません。

 

2つめの手帳は、ほぼ日手帳オリジナルです。これは日記代わりになっています。ほぼ日手帳の良さは1日1ページでたっぷり書けることと、コンパクトで丈夫なことです。今年で14年目になりますが、過去の手帳はすべてとってあります。嵩張らないのが良いですね。因みに先に紹介したフランクリンプランナーも過去のリフィルは専用バインダーに保管してあります。今、残っているのは2006年くらいのものからです。こちらはやや嵩張るのが難点。

今年のほぼ日手帳カバーは、昨年から続いてART&SCIENCEの革カバー。山羊革にワックスを塗ったものです。気がつけば、フランクリンプランナーのカバーと似たものになってしまっています。ネイビーの革カバーでファスナータイプというのは、ぼくにとってのベーシックなのです。

日記を書くときのペンは、ほぼ日のキャップレス万年筆。「ONLY IS NOT LONELY」という言葉が入った記念版です。

 

三冊目は、これも、ほぼ日の「Planner」です。カバーは2024年版のBLUE BLUEの三つ折りのものです。デニムと藍染めの刺し子の組み合わせのカバーで、さわり心地が温かな感じがあります。

この手帳に記すのは「遊び」の事のみと決めています。

以前、このブログにも書きましたが、ここ最近は「遊び」は、ぼくにとって大きなテーマです。50代の男は何で遊ぶべきか?そんな事を模索しながら書いています。この試みは今年から始めたもので、きっとこの手帳が一番開くのが楽しみな手帳になるだろうと思います。

 

 

www.fuku-taro.net

 

www.fuku-taro.net

 

続いて4冊目は、ファイロ・ファックスのバイブルサイズです。

ファイロ・ファックスには若い頃から憧れがありました。だってシステム手帳の元祖ですから。だけど、システム手帳には先に紹介した「フランクリンプランナー」から入ってしまい、そのままずっと使い続けているものですから、ファイロ・ファックスを使う機会がなかったのです。

しかし、昨年偶然に見かけたオリジナルの革カバーに惹かれすぎて、とうとう購入してしまいました。しかし、買ったのはいいけれど、どう使おうかと悩みながらいたのですが、今年に入ってふと思いついたのです。この手帳に記入するのは「新しいこととの出会い」のみ。

「新しいこととの出会い」とは、初めて経験したことや、初めて知ったこと、行った場所、そして、初めて会った人の事。この手帳に「新しいこととの出会い」が沢山記されていくのを想像するのは、とてもわくわくするものです。この歳になるといつものルーティンを繰り返している自分に気がつきます。最近観た映画「PERFECT DAYS」の主人公は、淡々とルーティンを繰り返す中に充実を得ていましたが、ぼくは、まだまだ新しい事柄に出会いたいと思うのです。映画の話は、観ていない人には分からないですよね。でも、とても良い映画ですから、機会があったら是非観てみてください。

 

さて、お次は、アンリ・クィールのカバーに入ったMDノートです。扉の日付を見てみれば2014年と記されている。もう随分使っているノートです。MDノートは紙の質感が好きで、この紙に何かを書くということが、そのまま喜びになります。魔法のような不思議な紙なのです。そこに何年もかけて記していることは、食べ物屋のこと。

転勤で生活した高知、沖縄。そして、地元の大分県のお店が多く書かれています。最近では、近く旅行する予定の長崎のお店を書き出しています。長崎に行ったら何処で何を食べようかなあ、なんて考えるのは至福の時間です。

 

 

次は、えーっと6冊目になるのかな。これもMDノートです。B5版の方眼ノートに枠を書いて使っています。ここに書くのは「今日の気づき」や「学び」など。それを毎日3つだけ書いていきます。日々はあっという間に過ぎていきます。日常のなかで感じた小さな発見や、ささやかな感情を記していきます。そして、それらは明日への小さな希望の種になると信じています。今のところカバーなし。ペンホルダーで留めています。ペンホルダーは高知市の老舗文具店だった「内田文昌堂」で購入したもの。7年使っているのでボロボロです。「内田文昌堂」は2021年12月に閉店してしまったらしい。寂しいですね。



ここまで紹介したものが今年の「メイン」の手帳たちです。「メイン」があるということは「サブ」もあるということで、この他に、「ほぼ日の方眼ノート」をバレットジャーナル的に使っています。これはほぼ仕事用です。それから、旅行ノート用に「ほぼ日DAY-FREE」を準備しています。1月の長崎旅行から使う予定。これには旅行の記録のみをしていきます。

長々と書いてきましたが、これだけ多くの手帳たちを、ちゃんと使いこなせるのか少し不安です。まあ、こちらもブログ同様ゆるゆるやっていきましょう。

 

 

時間のエアポケット

f:id:fuku-taro:20231224230851j:image

今年もいよいよ余すところが少なくなってきた。

有馬記念もM1も終わって、もう今日で今年は終わりでいいんじゃないのー、なんて思ったり。

でも仕事の方も年末行進中で、このままでは終われないそうもない。

 

そんな独特の落着きのない浮遊感のようなものは、年末特有のものだ。忙しかろうが、遊んでいようが、もうすぐ2023年は終わるのだという事が、ふうと一息入れたくなる気分を喚起する。

 

思えば、おぎゃーと生まれてから、いずれ死んてしまうまで、本当の意味でのゴールも終わりもないものだから。年末だとか期末だとかで、取り敢えずの終わりを作ると頑張れるし、やれやれ感や一息感も持てる。いつも、週末なんかのお陰で随分救われているしね。

 

束の間の取り敢えずの終わりを、今年も味わおう。そうして、取り敢えずの終わりの中で、普段考えられない事を、ゆっくりといろいろ考えるのも良い。この、普段考えられない事をゆっくりと考えるには、なんといっても年末が一番良い。今年の事を振り返ったり、来年を展望したり。それとも子供の頃や学生の頃に好きだった遊びに、ゆったりと浸ったり。なんの役にも立たない本や映画に触れたり。

 

そうだ。年末というものには、時間の流れのエアポケットのようなものが存在しそうだ。その中にするりと潜り込んで、一時は世間のシガラミから離れて、少年の日の秘密基地で過ごした、ある晴れた春の日のような時間を過ごしてみたいものだと思った。もしくは、ジョン・レノンのアルバムを始めて聞いた、ある夏の夜のように。

 

どうやら今夜のぼくは、時間のエアポケットに落ち込んでいるようだ。

 

 

 

鬼が笑う

2023.11 Oita City

 

年末が近づいてきて、最近は来年の目標や計画を考えることが増えている。

年末に翌年の目標・計画を考えるのは、もう15年以上続いている習慣になっている。

 

わくわくするような目標・計画を考えるのがコツなのだ。わくわくがないと毎日がつまらないじゃないか。でも、わくわくする対象が年齢とともに変わってきているなあ、と気づいたりもするこの頃。

 

来年は、もう10年以上も行けたらなあと考えている、海外の国へ行きたいと思っている。資金的にも日程的にもこれが来年のメインになりそう。今年は久し振りに台湾に行けた。やはり海外旅行は最高にリフレッシュできると再認識。

 

11月から始めたランニングも継続して、自他共に認めるランナーというところまで行きたい。無理なく怪我しないように。別に、マラソン大会に出ようとかは考えてなくて、ただ走ることを日常の一部にしたいと思う。

 

今年は全くパッとしなかったバスフィッシングも、来年はもっとやりたいと思う。湖で知り合った釣り友さんたちとも、賑やかに楽しみたい。来年こそはボートを手に入れたいものだ。

 

年内に行こうとして結局行けなかったキャンプも、来年こそはと意気込んでいる。新たにテントを買おうかとも計画中。20年もののタープはまだ使えるだろうか。

 

地元のミニシアター「シネマ5」が、定例の年会員を募集し始めた。来年は会員になって月に一本以上は映画を観たい。最近は邦画に良いものが増えているようだ。洋画ファンとしては良い洋画をたくさんみたいのだけれど。

 

今年の後半から首を突っ込んでみたバードウオッチングも、来年はもう一歩踏み込みたい。未だ知らない世界は、新しい発見や新しい自分をもたらしてくれるのだ。

 

国内旅行を、ひとり旅と仲間内旅でそれぞれ行きたいと思う。青春18切符の旅がしたいなあ。あと、ほとんど行ったことがない東北地方も気になっている。

 

あとはねえって、このまま続けていると、延々と書き進めてしまいそう。会いたい人たちも沢山いるしね。

 

まあ、とにかく来年も楽しみな年になりそうです。