高知県は日本の未来を映している。
日本の社会は高齢化が進んでいますが、ここ高知県の高齢化率は全国平均の推移の10年先を示しているそうです。つまり、高知県の10年前の高齢化の状況が今の日本の姿だという事です。
高齢化社会というと、なんだか暗いイメージがする方もいるかもしれませんが、ぼくが高知にやって来て思うのはここ高知では高齢者もなんだか幸せそうという事です。なんというか高知は高齢者の居場所がある社会という感じです。
例えば、高知城のすぐ脇の公園では週末になると机と椅子を空の下に並べて、木陰の下で多くの人が楽しそうにに将棋を指しています。それを観戦している人たちも沢山いてみな気軽に言葉を交わしています。
また、昨年参加したよさこい祭りでは、おじいちゃんおばあちゃんからよちよち歩きの子までが一緒に踊ります。踊り子全体が親戚の集まりのよう?
さらに、週末ごとに中央公園でいろいろなイベントが催され、露店が出ます。そこで500円も出せば、地元の豊かな食材を使ったおいしいご飯が食べられますし、高知の土地柄か(?)多くの人が昼間からビール片手に笑顔です。
こんな感じで高知はあまりお金をかけずに楽しめる場所が多くあり、そういう場所では、高齢者の方も居心地がよさそうに寛いでいます。
高知は高齢化で日本の最先端を行きますが、街の雰囲気や人々の営みはどこか懐かしい昔の日本のよう。ここ高知は人間にやさしい場所のようです。
未来を担う子供たちの日、5月5日にかけて、いの町の仁淀川で「紙の鯉のぼりイベント」が催されました。
まず、この仁淀川(によどがわ)は「奇跡の清流」と呼ばれ、一級河川の水質ランキングで、全国第一位に輝いています。
下の写真は仁淀川の沈下橋。
イベントは、その清流の中を町特産の「不織布」という紙で作った「鯉のぼり」が泳ぐというもの。毎年多くの人出でにぎわいます。
ぼくが行った日は、あいにくの曇り空でしたが晴れている日はこんな感じです。
河原ではこの鯉のぼりに糸を付けて凧のように空に上げています。風の強弱に任せて鯉のぼりがのんびりと空を泳いでいます。地上20メートルくらいまで上がっていました。
係のおじさんに声をかけると、糸を持たしてくれました。
お父さんたちは短い糸を竹竿に結んだものを張り切って風に乗せます。子供たちも嬉しそう。「パパすごい」って。
鯉のぼりに食べられちゃうぞー
「いやだーー」
子供用の小さなものもあります。
そしてボートに乗って川の中へ。
アマゴ釣り堀もやってました。子供も子供に帰った大人も楽しそうです。
お腹がへったら、沢山並んでいる露店へ。四万十豚の串が絶品でした。義妹曰く「露店の味じゃないよ、これ。おいしー」とのこと。
高知は豊かな国です。自然にも食べ物にも恵まれている。そして何よりも、この国のおおらかな人たちは人生を楽しんでいる。
少しのお金と人がくつろげる場所があれば、十分に豊かな気持ちになれます。実際、関東にいた頃よりもお金を使わなくなりました。
子供も大人もお年寄りも、楽しく暮らせる場所がある。それが高知です。