南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

FC琉球のホームゲームを観に行く

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 某スポンサー関係の方からFC琉球の観戦チケットを頂く機会があって、喜び勇んでFC琉球のホームスタジアム「タビックひやごんスタジアム」へ向かうこととなった。

 

 ぼくは熱心なJリーグファンではないが、スポーツとしてのサッカーが単純に好きだ。子供の頃にサッカー部に所属していた事もある。

 

 自分がやっていた頃は、ただただ練習がしんどくて嫌だったのだが、それでもサボる事もなく真面目にサッカーをやっていた。毎日サッカーボールを蹴ることが日常だったので、それは仕事のようになってしまっていてあまり楽しいと思った記憶がない。

 

むしろサッカーをやめてから、その魔力的な魅力に取りつかれてしまったようだ。もっぱら観る方ばかりだが、もうサッカーだったら何でも面白く観れてしまう。

 

W杯やJリーグ、A代表戦は勿論のこと、公園のようなグランドでやっているどこかの小学生たちの試合だって面白く観れてしまう。サッカーという競技そのものが面白いと思うのだ。

 

沖縄市にある「タビックひやごんスタジアム」には試合開始一時間前に着いた。18時になっていなかったけれど、腹ペコだったのでスタジアム周辺に出店しているキッチンカーで夕ご飯を調達する。さっそく観客席に陣取って、試合開始前に腹を満たすことにした。野外で食べるご飯の美味さよ。コロナでこんな感覚は久しぶり過ぎるのだ。ちなみに頂いたのはタコライスの上にオムレツがのっかったもの。久し振りの炭水化物上等だよ。

 

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 この日の対戦相手はFC愛媛だった。愛媛はこの日までJ2最下位だったので、琉球としてはしっかり勝っておきたかったのだが、結果を言うと0対1で負けてしまった。引き分けを挟んで8連敗となったこの試合の後に、監督が解任されてしまったのだ。

 

 解任された樋口監督は、FC琉球を現在の攻撃サッカーのチームに仕立てた立役者だったので残念だ。シーズン途中での監督解任はサッカーの世界ではよくある事で、勝負の世界は厳しいなあと思う。それにしても、樋口監督お疲れ様でした。

 

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コーナーキックのチャンスだ。「MABUI(魂)を送れ!」

 

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試合中、観客席のうしろの通路を小さな子供たちが鬼ごっこのように大声で走り回る。なんだか夏祭りのようなアットホームな会場の雰囲気も、地方のJ2ホームゲームの魅力かもしれないなと思う。

隣の席の小学生はなかなか通な反応で試合を観ていた。彼の心の声だだ洩れの観戦は周囲をほのぼのとさせた。未来のJリーガーになるかな。

 

 つい最近、Jリーグがホームタウン制をやめるという報道が一部で流れた。直後にJリーグはそれを否定したらしいが、ホームタウン制をやめてしまったら、それはもうJリーグではなくなってしまうと思う。

 

 この日アウェイ側に陣取って、力強い太鼓でチームを鼓舞し続けたFC愛媛のサポーター達を見よ。遠く沖縄までやって来てチームと一体で戦っているのだ。

試合終盤0-0から愛媛が1点を取った時、得点した選手はまっしぐらにサポーター席にに駆け寄り喜びを分かち合っていたではないか。

 

 大人も子供ものんびりと夜風にあたりながらサッカーを眺める。そこには食べる楽しみもあるし、仲間や家族と出かける楽しみ、話す楽しみもある。サッカーがその楽しみの場を作っている。

 

 夜空の下で照明に照らされた観客たちの笑顔を見ながら、Jリーグはチームをみんなで盛り上げて育てる、町おこしのようなものなんだなあ、と思った。スポンサー企業も観客もチームも一体の町おこしだ。

 

 日本の外れの南の島にも、わが町のサッカーチームが育っている。いつかJ1で活躍する日を夢見ながら。J1の舞台。それは、きっとそう遠くない未来なのではないかなあとぼくは思うのだ。