南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

相手の立場に立って考える

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2021.8  那覇市

 

 那覇市は交易都市として発展してきた歴史もあり、本土と大陸との中継点に位置する事もあって、アジアの影響を強く受けているようだ。

 また戦後は、米国の統治下におかれた「アメリカ世(あめりかゆ)」を経た事から、アメリカンカルチャーが根付き、アジアとアメリカと琉球の文化が入り混じった「チャンプルー文化」になったと言われる。

 

 そんな異国情緒の漂う街に多くの外国人観光客が溢れていた時は、風景も人も混沌として、ここが日本だという事を忘れそうになった。しかし、もう二年近く外国人観光客が街角をそぞろ歩きする様子は見られない。街は急に萎れてしまったように見える。

 

 国際通りの一等地のお土産屋さんは店を畳んでしまい、その空テナントには、今、コロナ検査センターという名の検査キット販売業者が入っている。

 

 何か楽しい事を書こうと思うのだけれど、そんな事が難しく思えるこの頃だ。

 コロナ禍について、何が正しくて何が間違いなのか僕にはよく分からない。正直、そんな事を考えるのも疲れてしまった。

 

 しかし、宮古島在住のエッセンシャルワーカーと思われる方がつぶやいた、「本当に本当に。患者さんが減るまで宮古に来ないでおくれ」という切実なツイートを見て、何とも悲しい気持ちになった。

 宮古島の10万人当たり感染者数が、世界最悪の数字となったというニュースを見たのは、その数日後の事だった。