このブログのタイトルは「南風通信」です。実は、このタイトルにはちょっとしたイメージが込められています。
ぼくが、架空の喫茶店「coffee南風」のマスターになって、店の周辺の出来事や、常連のお客さんとのやり取りや、近所の迷いネコの捜索や、簡単な業務連絡を掲載するというもの。
そして「coffee南風」には看板娘のウエイトレスがいて、名前を「南」という。
はい、ここまででピンときた方もいらっしゃるでしょう。
そう、「coffee南風」は、あだち充先生のマンガ「タッチ」に出てくるアレです。
転勤族のぼくが、やがて、地元に戻ってやっている架空の喫茶店「南風」。
実際は随分違う感じになりましたが、そんなこんなで、毎週更新を目指しています。
2017年、高校球児の熱戦が開幕する少し前の事。高知市内のイオンを何気なく歩いていました。書籍コーナーがあったので、ふと覗いてみると、なんとも懐かしいもの展示されています。それがこれ ↓
「タッチ」の最終話の最後の一コマに描き出された「明青学園高校甲子園優勝盾」。ああ、あの時、タッチ最終巻を読み終えた時の感情が蘇って来ました。不意打ちは効きます。
ぼくは足を止めて棚に展示されていたコミックスを手に取りました。
「タッチ」の続編ともいえる「MIX」の連載がゲッサンで始まったというニュースは数年前から知っていました。でも、なんとなく手に取って読んでみる気にはなれませんでした。とっても気になるのに。
これは、たぶんアレですね。初恋の人に会うのが怖いようなあの感じ。
それは、浦島太郎が玉手箱を開けてしまうような。時の流れという厳しい現実に直面するような・・・。
などと、うだうだ言っている間もなく、ぼくはコミックスを手に取ってレジへ向かってました。
だって「coffee南風コースターもらえます!!!!!!(全7種)」だもの。
1巻から6巻まで「やや大人買い」。11巻まで出ていましたが、何だかいっぺんに読んでしまうのがもったいなくて・・・。
読み始めてみると、相変わらずの「あだち充ワールド」全開です。「タッチ」の読者ならニヤリとするような場面もあって、そういった楽しみもあります。
あだち充先生は、これだけ長い間、多くの作品を発表し続けていますし、年齢ももう若くはないと思いますが、作品に込められた感性が全く衰えず「青春」なのです。これはすごい事だと思います。だって、どんなロックバンドやミュージシャンだって、デビュー当時の感性でラブソングを歌い続ける事は難しいでしょう?
ところで、この作品のタイトル「MIX」について。マンガを読み進めていくと、これには、あだち先生のシャレが込められているんじゃないかなと思いました。それは、「タッチ」と「みゆき」の「MIX」。
真相はいかに。ぼくには、そんな感じがしました。
連載は現在進行形で、今後、上杉達也や、浅倉南は作中に出てくるのでしょうか?見たいような、見たくないような、そんなファン心理をあだち先生も充分承知されているでしょう。果たしてどうなるんでしょうね。
そして、コースターの中で上杉和也だけは、あの日のままの純粋な眼差しで見つめてくるのです。