<泊まったホテルは紡績工場だった>
今回の両親との旅行は2泊3日の日程でした。2日間お世話になったホテルは倉敷アイビースクエアといい、美観地区の中にある有名なホテルです。このホテルは、明治22年に創業した倉敷紡績(クラボウ)の創業の旧工場を改修して昭和40年代にオープンしたもので、赤レンガの壁を這うように蔦(つた=アイビー)が繁茂しており、それが「アイビースクエア」の名前の由来となっています。歴史の重みを感じるクラシカルな外観は、ここに泊まりたいと思わせてくれます。
何しろ美観地区の中にありますので、美観地区を散策する拠点として申し分ない便利さです。9月とはいえ、まだまだ日差しは強く夏を思わせるような暑さです。高齢の両親が疲れないように、ちょくちょくホテルに戻って休憩をはさみました。
広い中庭はシーズンにはビアガーデンになるそうです。この中庭で結婚式を挙げるカップルもあるようで、まさにこの日は結婚式が行われていました。青空の下で花嫁の純白のドレスが、それはそれは映えて見えたのでした。
<くらしき花子にメロメロになる>
正直な話、今回の旅行まで岡山についての知識をあまり持っていませんでしたが、訪れてみると岡山県はフルーツ王国なのでした。(そういえば葡萄のイメージがあった!)それも、単にフルーツの生産量が多いというだけでなく、葡萄や桃など生産されるものの品質がすごぶる高いらしいのです。そんなフルーツ王国の魅力を体感すべく訪れたのが、倉敷川沿いにある「くらしき花子倉敷本店」でした。
店舗一階にあるお土産物屋を抜けて階段を上がると、二階はカフェになっています。カフェの壁面には陶器がずらりと展示されていてギャラリー風の落ち着いた雰囲気です。
ここへやって来たお目当ては、岡山県産のフルーツを贅沢に使った「フルーツパフェ」です。フルーツパフェのメニューは季節ごとに変わるそうですが、この日オーダーしたのは黄金桃のパフェ、いちぢくのパフェ、それに葡萄のパフェが2種類。
どのパフェを食べようかなー、と楽しみにしていると店員さんがパフェを持ってやってl来ました。テーブルに置かれた黄金桃のパフェを見るや、父がスプーンを刺して食べ始めてしまいました。あらら、黄金桃のパフェはみんな狙ってたよ・・・。父はそういう空気が読めない人なのです。美味しそうに無邪気な笑顔の父。それを見た母が慌てて葡萄のパフェを手元に取って食べ始めました。
ぼくと家人は葡萄といちじくをシェアして食べました。あああ、いちじくって、葡萄ってこんなに美味しいんだ・・・。パフェってこんなに美味しんだ・・・・・。心地の良い甘みと食感に、皆、会話を忘れてスプーンを口に運びました。今、思い出しても、あれは美味しかったなあ。
つづく