
流行歌がよく分からないと言っているようじゃ、もう立派な年寄りだな、と心でつぶやく。
それにしても「可愛いだけじゃダメですか?」って、流行歌の文句には苦笑してしまった。
馴染みのスナックに、職場の若者たち(全員20代の男子2女子1)を連れて行った。イタリアンバールで美味いものを、飲み食いした後の2次会だ。
若者たちと共通の会話も見いだしにくいのを察してか、ママの誘導で店内はカラオケ大会の様相となっていった。
その時に若者たちが順々に歌っていく歌が、まるで分からない。恐ろしい事に「耳にした事がある」という感じも皆無。あらら。
それでも若者たちは、楽しそうに歌って踊る。1人が歌うと歌っていない2人が、合の手とコーラスを入れながら踊る。みんな職場で見ない笑顔だ。
3人の動きがそれなりに揃っていて、なんだか練習したの?みたいな感じ。聞くとみんなSNSを見て知っているという事らしい。
カウンターから離れてフロアで歌い踊る彼らを、カウンター越しのママと見ながら微笑む。
カラオケ大会だから、ぼくも歌うことになる。十八番のサザンやミスチルなどを数曲。サラリーマン生活で何度も歌ってきた歌ばかり。ママは、ぼくのリクエストのスタレビを歌ってくれた。
この夜はちょっと多めにお金を使う事になったけど、とても楽しい夜たった。
「可愛いだけじゃダメですか?」
さすがに可愛いだけじゃダメなんじゃないか、と心中でツッコミんでみる。
「食べて、飲んで、歌って、踊るだけじゃダメですか」
良いんじゃない?そう思う。
少なくとも、この時間だけは、それだけで充分だ。
「遊びが一生懸命にできない奴は仕事もできない」
昔の上司がそんな事を言っていたっけ。気がつけばその上司の年齢をとっくに超えている。
とにかく、ぼくが何が言いたいかっていうと「おじさん付き合ってくれた若者たちには、とても感謝している」という事だ。