サザンが夏フェスを卒業したという。そんなニュースを耳にした。
桑田佳祐をはじめメンバーも、そんな年齢になっていたんだなあと思う。
若い人たちには、サザンの代表曲といえば「TSUNAMI」なのかもしれないが、ぼくには「TUNAMI」がサザンらしくない曲に感じられる。
もっともサザンがサザンらしかったのは、原由子が産休に入る前の時期だ。その頃のサザンは海の匂いがした。そして、1990年代までには今に連なるサザンのサウンドが出来上がっているとおもう。
その時々の時代の空気を取り込みながら、90年代までに作り上げたベースを巧みに変化させ、今なお聞き手を飽きさせずにサザンであり続けていることは、驚くべき事だ。やはり桑田佳祐は凄いのだ。
しかし、いつしかサザンは海の匂いがしなくなり、東京の情景と情念が浮かび上がるようになった。この曲も、意味の有るような無いような人を食った曲で、そして、いかにもサザンオールスターズなのである。