南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

ホテル・ハイビスカス

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映画「ホテル・ハイビスカス」を観た。

「ホテル・ハイビスカス」は2002年に公開された映画で、舞台は沖縄県名護市だ。この映画の風景や街並みには、沖縄の日常の空気感が強く出ていると思う。


<ストーリー>

ホテル・ハイビスカスは一泊4千円のところ、今なら沖縄料理付きで3千円。お客さんが泊まれる部屋はひとつだけ。ホテルを営んでいるのは腕白でお転婆な小学校3年生の美恵子をはじめ、バーで働きながら一家を支えている美人の母ちゃん、三線とビリヤードが得意な父ちゃん、黒人とのハーフのケンジにぃにぃ、白人とのハーフのサチコねぇねぇ、そしてくわえタバコのおばぁ。美恵子は今日も忙しく、親友ガッパイとミンタマーを引き連れて、森の精霊キジムナーを探しに出発するのだった……


主人公の小学生の元気な女の子「美恵子」を演じた蔵下穂波が、素晴らしいキャラクターを発揮していて、それがこの映画の明るさを際立たせている。
ちなみに、この時子役だった蔵下穂波は、後にNHKの朝ドラ「あまちゃん」であまちゃんと一緒にアイドルグループを結成する、沖縄出身の喜屋武エレンという役を演じている。


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この映画には、仲宗根みいこの原作マンガが存在する。

映画の方は、明るく楽しい南国家族の物語になっているが、マンガの方は米軍基地の存在や沖縄に生きるハーフ達の複雑な環境など、明るい沖縄とは異なる「もう一つの沖縄」についても描かれていて、それがこのマンガの奥深い味わいになっていると思う。

ぼくには、映画もマンガもそれぞれ大いに楽しめた。

でも、メディアに乗ってくる「明るくて素朴な沖縄」だけではないマンガ版には、深く愛着を持つようになったように思う。