南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

台灣晃蕩旅行⑥(たいわん ぶらぶら たび)


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前回からの続きです。

 

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<2017.8.23>

<お洒落なお土産をゲットする>

台湾の若い夫婦と出会ったお店を出たぼくらは、タクシーで中山区にある「ホテルオークラ」へ向かいました。先ほどの若奥さんが「お土産に良いですよ!」と教えてくれた、ここでしか買えなというパイナップルケーキを買う為です。

レトロなイラストの包装紙に丁寧に包まれたパイナップルケーキはとってもお洒落でした。こんなお土産を買って帰れば、ぼくの会社での女子社員の評価も少しは上がるかも(?)しれません。

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<赤峰街を抜けて雙蓮の人気かき氷店へ>

オークラを後にしてぼくらは「中山駅」と「雙蓮駅」の間に広がる「赤峰街」へ向かって歩きます。「赤峰街」は、高級ホテルやデパートのある中山区のメインストリートから少し外れた所あります。50年前から変わらないというレトロな街並みの中に、カフェやショップが点在していて若者の人気スポットになっているようです。古い建物の壁面にカラフルなストリートアートが描かれていて、独特の雰囲気を漂わせます。いくつかのお店を冷かしながら、歩いているだけで楽しい気分になれました。今回はさっと流しただけでしたが、もう一度行くなら、じっくりと歩いてみたい場所です。

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今回の台北旅行は、日程がちょうど台風が接近中という状況でした。滞在中は風がやや強く、曇り空の日が続きました。でも、お陰で、あの8月の台北の強烈な暑さは和らいでいて、暑さに弱い妻は随分救われました。しかし、それでもぶらぶら歩いているとやっぱり暑い!そこでぼくらは切り札を切ることにします。お目当ては台湾かき氷の人気店「冰讃(ピンザン)」です。

甘い練乳がたっぷりかかったマンゴーかき氷を頂きました。ここは二年前も来ましたが、ふわふわのマンゴーかき氷は、間違いのない美味さです。冷凍していない生のマンゴーのとろけるような柔らかさは絶品です。かき氷って本当に偉大ですね。熱を帯びた体が、スーッと冷えてゆきます。ああ、快感。お値段は120元(約440円)です。力を込めてお薦めです。

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 <足裏マッサージに悶絶>

一旦ホテルに戻ると、急に強い雨が降り始めた。窓の向こうの景色が雨粒で霞んでいきます。しばらく休憩して雨が弱まった頃、ホテルの前からタクシーに乗り、「行天宮」にある、足つぼマッサージのお店「活泉 足體養身世界」へ。台北市内には足つぼマッサージのお店が沢山あります。店内の目立つところに、日本の芸能人が来ました的な写真が掛けてあるところは、なんとなく観光客相手といった印象です。今回の台北3泊5日の滞在中、2回も訪れたここ「活泉 足體養身世界」は、妻の事前リサーチによれば台北駐在の日本人人気ナンバーワンの足つぼマッサージ店だそうです。初日に訪れた時に担当したマッサージ師は、メチャメチャ痛かった!足の指を施術してもらっているときは、真っ赤に焼けた火箸を足に当てているような感覚でした。「痛熱!」という感じ。しかし、それがやがて体の奥深くに効いてくる感覚があるのです。効果を実感したぼくらは再びこのお店を訪れました。2回目のマッサージ師さんは随分マイルドな感じの施術で、これもまたいい感じです。気持ちいいー。足つぼマッサージはマッサージ師さんによって随分と施術の感じが異なるようです。自分に合う人に当たるといいですね。ぼくはどちらも良かったです。体に優しい癒しの国、台湾を実感します。(お見苦しい足の写真スミマセン)

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 <最後の晩餐・直感勝負>

足も軽やかになったぼくらは、台北最後の晩ごはんをどこで食べるか、という重要課題に取り組むことにしました。と、いっても相変わらずのノープランです。ガイドブックなし、Googleマップなし、ノースマホでは、自分の「良い店センサー」だけが頼りです。そして自分の「良い店センサー」が試されるのです。

「行天宮」前の大通りを背に、南へ向かって歩いてゆくと細い通りが交差するエリアが続きます。「錦州街」という通りを歩きながら、日が落ちて暗くなった街並みに、ぽつぽつと浮かび上がる灯の灯った看板をぶらぶらと眺めます。所々にある屋台も賑やかです。

 

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その時、ぼくの「良い店センサー」が、ピピピピピーンと反応しました。

「天一熱炒」と書かれた看板がぼくを呼ぶのです。こっちゃこーい。

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 店内に入るとテーブルがいくつか並んでいる庶民的な感じ。日本の「町の中華屋」の雰囲気在りです。お店の女性が近づいてきましたが、日本語・英語全く通じません。少し戸惑った表情。でも、テーブルに伝票が置いてあるので、何となくシステムは分かります。

しかし、この店は安い!ほとんどのメニューが100元以下(370円)

なのです。さあて、と意気込んでオーダーをしようとしますが、伝票には漢字の料理名が並んでいて全く分からない。ぼくらは漢字の字面から美味しそうなものを何品か選んでチェックし、伝票を渡しました。

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ぼくらが漢字メニューから頼んだつもりだったのが「肉野菜炒め」「エビチャーハン」「五目焼きそば」「ハマグリのスープ」でした。

そして、実際にやって来たのは「キャベツ炒め」「たまごチャーハン」「五目じゃない焼きそば」「思ったよりずいぶん大きなよく分からないスープ」でした。でも、どれも本当に美味しいです。見た目よりも味付けが薄いのが台湾流で、食べていて体にも優しい感じがします。

ちなみに後で調べると、看板に書いてあった「熱炒」という漢字は、台湾語で「居酒屋」を意味するものだそうです。ぼくは「熱炒」とう料理名だと思っていました。でも、このお店でお酒を飲んでいるお客さんはいませんでした。日本の居酒屋と台湾の「居酒屋」は、ちょっと意味合いが違うのかもしれません。いずれにせよ、ぼくの「良い店センサー」は、面目躍如をなしました。妻は、ぼくの「良い店センサー」を讃嘆し、「ブヒブヒセンサー」と呼びます。トリュフを探す豚のようだと。彼女は「敬意を込めて」と言いますが、どうも食いしん坊を呆れられているような気がしています。

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今日一日で、台北の人と、足の裏と、胃袋を通じて、ぼくらの台湾愛はより一層深まったのでした。