「最近のニッポンの社会は少し小難しすぎるように思う」
ある日カーラジオから流れてきた某有名アーティストの19年振りだという新曲を聞いていてそんな事を思った。90年代を代表するアーティストの曲は、いかにもという感じに作られている。その歌詞はムラカミハルキ風に抽象的で聴いていて退屈だ。
別の日に、同じくカーラジオから流れてきた曲に強く魅かれた。
稲葉浩志がスティービー・サラスとコラボして作ったというアルバムからのこの曲は、とてもシンプルで刺激的でカッコイイ。そして、この曲はどこか懐かしいように感じてしまう。もっといろんな事がシンプルだった頃のよう。
「効率的とか経済的とか高尚な何かも大事だけど、カッコイイには敵わないんじゃない?」この曲からはそんな事を思わされる。
そういえば、随分前から国産車にカッコイイ車が少ないように思う。
これも最近のニッポンだろうか。
1つの曲に暗澹たる思いをし、1つの曲に元気をもらう。今、もっと元気が必要だと思う。
しかし、25年以上変わらずに「稲葉浩志」である事はなかなか大変だろうなあ、と思ってしまった。どうか稲葉さんはカッコイイままで頑張ってほしい。