南風通信

みなみかぜつうしん あちこち 風のように

スナック育ち

 
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いろんな土地に転勤して仕事をしてきました。その土地その土地の仕事仲間と飲むお酒は、業務とプライベートの境目が酔えば酔うほどに曖昧になり、やがて、同じ釜の飯を食ったならぬ、同じボトルの酒を飲んだ同志のような関係になってゆきます。

そんな時にお世話になるのが、僕の場合はスナックなのですね。居酒屋生まれスナック育ちのような酒席をずっとくぐり抜けて来たのです。

 

高知に来て、そのスナックに初めて飛び込んだのは、もう3年近く前のことです。そこのママはとても素敵な方で、そんなにお店に行くわけではないのですが、とても懇意にしてくれています。

金曜日の晩に久し振りにお店に顔を出し、そのママの紹介で購入したチケットで、今日は家人と映画を観てきました。映画のタイトルは、照屋年之監督(ガレッジセールのゴリさん)の『洗骨』です。

 

主演の奥田瑛二は、高知に移住してきた映画監督、安藤桃子さんのお父様になります。そういった縁での上映会は、高知市内の追手高校文化ホールで開催されました。

笑って、泣いて、笑って、泣いて、やがて、しみじみ。行く前に予想していたよりも、数段面白かったです。とても良い映画ですよ。お薦めします。

上映会の後にはトークショーもあり、とても素敵な時間でした。
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実は、金曜日に飲みに行った際に、初対面の若い男女にこのチケットをペアでプレゼントして、映画デートの約束をしてもらいました。(酔っ払いのお節介です)彼らは前日の上映でこの映画を観たはずです。

映画の初めの方で、家族の死というテーマが提示されていて、デートには重すぎたかなあと心配しましたが、観終わってみれば、この映画なら良かったんじゃないかなあ、と思えました。(これまたお節介な話です)

 

上映後、ホールを出るときに、スナックでバイトしていた看護学生の若い女の子が、スタッフとしてお手伝いしていました。ちょっと驚いた顔をしたその子は、とても真面目そうな可愛らしい子でした。

高知はせまい世界です。こうやっていろんな縁で、物事って回って行くんですね。