南風通信

あちこち 風のように

年末の日々

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近所の公園のイチョウの木が丸裸になっていました。暖かいと言われるこの冬も、いよいよそれらしくなってきたようです。

家人に付き合わされた漢方薬局で、ちょっと漢方にハマったりしています。

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それから、40歳以上限定のマラソン大会で10キロを走りました。途中で、ご老人と言って差し支えないような風貌の方から、軽く抜き去られてしまったり。鍛えてる方は年齢関係ないですね。見習いたいです。

 

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FPのグループの忘年会を終えて、ようやくパソコンの前でこれを書いています。このグループの忘年会は毎年13時スタートなのです。昼間とは思えない盛り上がり。さすが酒国高知ですね。忘年会続きでやや疲れ気味です。

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台湾の旅行記の続きが書き上がらず、近況報告になってしまったのでした。毎週更新は大変です。もっと頻繁に更新している方々を尊敬しています。今日はこの辺で。

私的不定期名曲選⑫ 「この曲もえーやん!」/ IMAGINE / 忌野清志郎


忌野清志郎 IMAGINE

 

12月8日はビートルズのメンバーだった、ジョン・レノンの命日です。1980年、長い育児休暇を終えたジョンは、妻のヨーコと一緒にアルバムを制作しました。「ダブルファンタジー」と名付けられたこのアルバムの中で、ジョンはとても幸せそうでした。

70年代のジョンは、政治色の強い活動をしていたり、ヨーコとの不和から迷走したりと不安定な時期でした。75年にアルバム「ロックン・ロール」で、ロックミュージックに回帰した彼は、やっと自分の歩むべき道に生還したように見えました。それから5年の育児休暇を経ての活動再開の直後に。

「ダブルファンタジー」のリリース直後の12月8日、ジョンはセントラルパークからほど近い、ダコタハウスの前で凶弾に倒れ亡くなりました。

 

「想像してごらん。国境なんて無いんだと」

ジョンの事を夢想家という人がいる。そうかもしれません。

21世紀になっても国家間、民族間の諍いは無くならないし、むしろ酷くなりつつように見えます。

忌野清志郎も「夢想家」でしょうか。

そして、大きすぎる夢は、その身を食い破るのでしょうか。

もう、二人とも、この世界には居なくなってしまいました。

 

それでも「イマジン」は、2018年の今でも流れ続けています。

 

 

在台灣轉來轉去旅行④(たいわん うろうろ たび)

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【2018.8.20】②

<可愛い台湾>

東門市場を抜けて金山路を渡ると、天井の無いマーケットが伸びている路地が見えてきた。肉や野菜や果物に惣菜と賑やかに並んでいる。日除けの下でいかにも商売人といったおばちゃんが、試食してゆけと切った果物を差し出すが、ここは遠慮することにする。だってこれからいろいろと食べなきゃならないからね。とにかく、こちらは活気があった。

交通量の多い信義路を渡り、永康街の入り口に差しかかると、鼎泰豊(ディンタイフォン)に並ぶ人の行列が見えた。今回、旅行前に家人と「小籠包は絶対食べよう」と誓い合ったのだが、この行列を見るとやっぱりスルーしたくなる。並んでる時間にアチコチ行けるでしょう?ぼくらの旅行は、知らない所を求めてウロウロする事が最優先なのだ。

昨年、永康街の奥にあるお洒落なレストラン「TAKE FIVE五方食蔵」で出会った、台湾に嫁いだという若い日本人女性の事を思い出した。

「鼎泰豊は日本人と韓国人の観光客ばかりで、地元の人は行かないんですよ」そう言って彼女は笑った。言葉に難儀して、言語学校に通っていると言っていたけど元気だろうか。たった一度、テーブルが隣になっただけの、日台の若い夫婦の事を思った。

 永康街を家人の後について進む。家人の付箋だらけのトラベラーズノートが活躍し、いくつかの雑貨店を巡る。来る度に思うのだけど、台湾にはお洒落で可愛い雑貨が多い。それらを眺めているだけでも気分が上がってくる。ぼくは文具や雑貨を見るのが好きなのだ。台湾に来るとぼくの「可愛いセンサー」の感度が上がってしまい、店内でたくさんの大人女子の客に紛れて「あ、これ可愛い!」などと言っているぼくを、家人は「女子おじさん」と揶揄する。可愛いものは可愛いのだ。気持ち悪いなんて言わないで。そんなこんなで、可愛い雑貨の店「雲彩軒」で、原住民の柄が入ったパスケースなど数点を購入した。

 

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<美味しい台湾>

永康街にある「度小月」は、創業100年を超える、台南で有名な麺料理のお店だ。擔仔麺(タンツウミェン)という麺料理がここの看板メニューなんだけど、これは、むき身のエビと肉味噌の乗ったエビ出汁の麺料理で、ガイドブックでこれを見た時に一目惚れしてしまい、家人に「ここだけは行きたい」とぼくは主張したのだ。

「度小月」は台北市内に二店舗あるそうで、永康街のお店は比較的こじんまりとしたお店だ。テーブルについて早速、擔仔麺をオーダーする。それからイカ団子の揚げ物と、細い緑の茎野菜の炒め物も追加。

食レポは上手くないので上手く伝えられないが、どれも美味しく頂きました。擔仔麺は一人前としては小ぶりで物足りないかも。さすがに看板メニューで美味しんだけどね。ぼくと家人の一致した意見で、茎野菜の炒め物がとても美味しかった。野菜に干した小エビの出汁が効いてて、その旨みと野菜のシャキシャキ感がとても良いのだ。台湾一食目、ご馳走様でした。

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 <永康公園の愚かな思い出>

台湾の夏はとても暑い。この日も気温は30度を優に超えて、太陽はジリジリとぼくらを照射し続ける。毎年、この時期に夏休みを取るので、どうしても暑い台湾を過ごす事になってしまうのは仕方がないのだけど、まあ暑い。永康街の人波を泳ぐように歩き、喉がカラカラになってくると、フルーツジュースを飲みたくなる。台北には冷たくて、とても美味しい生フルーツジュースのスタンドが沢山ある。その充実ぶりを見るに、これは彼の地の暑さ凌ぎの知恵なのだろう、と思う。台北に来る度に、ぼくらもジュースで暑さを凌ぐのだ。中でもスイカジュースは秀逸だと思う。自然なスイカの甘みと、飲むとスーッと暑さが引いて行くような、体を冷やす効果もあるようでとても気に入って飲んでいる。でも、今年はまだスイカジュースを見かけない。昨年はコンビニにもあったのに。でも、味はやっぱりコンビニよりジューススタンドの物の方が格段に美味い。

永康公園の正面にあるジューススタンド「COCO都可」で、タピオカ入りのオレンジジュース(スイカジュースは無かった)を買って、永康公園の木陰で休憩した。永康公園は永康街の真ん中あたりに位置し、多くの人たちが木陰で涼んでいる。夕方になると小さな子供を連れたお母さんたちもやって来る。黄昏時には、観光客も住民も一緒くたに寛いでいる。

この永康公園には、ちょっとイタイ思い出がある。初めて台北を訪れた時にもこの永康公園に来たのだけれど、公園のベンチにスマートフォンを置き忘れてしまったのだ。スマートフォンが無い事に気が付いたのは、一日中遊び惚けてホテルに戻った午後10時過ぎ。NTTドコモなど各方面に電話を入れた後、ホテルの人に付き添ってもらい(有難かった)近くの交番まで遺失物届を出しに行った。交番で言葉が通じずに、お巡りさんもぼくも双方「どうしたものか・・」という雰囲気が漂い始めた時、筆談でコミュニケーションが取れる事が分かり、ぼくは心の中で「ブラボォー!」と叫んだよ。その時に台湾語でスマートフォンは「手機」と書くらしい事を知った。遺失物届は何とか提出する事が出来たのだが、その申請書には生活ぶりを記入する欄があり、「富裕」とか「困苦」とかそんな文字が並んであって丸を付けるようになっていた。旅行者には伺い知れないが、台北の生活や社会はそれなりに問題を抱えているのだろう、と思った。

それ以来、手にモノを持って歩いていると「鞄にしまって!」と家人から注意される事になった。そんな事があったりしたけれど、永康公園は台北で最も好きな場所の一つだ。

 

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つづく

在台灣轉來轉去旅行③(たいわん うろうろ たび)

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【2018.8.20】①

<朝の出来事>

台湾2日目の朝。昨夜は、部屋の空調を上手く操作できなくて少し寒かった。寝不足の感じのぼうっとした頭でリモコンをまさぐりTVをつける。ぼくは台湾滞在中のホテルではTVをつけっぱなしな事が多い。TVから早口に流れてくる(ぼくには台湾語は早口に聞こえる)台湾語を耳から肌から染み込ませたいと思うのだ。その方が現地が素早く馴染んでくる感じがするでしょう?

ところが、つけたTVのモニターには日本でお馴染みのキャラクター「ちびまる子ちゃん」が現れた。ただし、もちろん台湾語で話してるけど。「ちびまる子ちゃん」は、どうやら台湾でも人気の様子で、こちらでは「桜桃小丸子」と表記するみたい。漢字の並びが見事に「ちびまる子ちゃん」を現してると思う。しかも、台湾語の声優さんは日本の声優さんの雰囲気を見事に再現していて、「まる子」は「日本のまる子」のまんま、いい加減のお調子者の声だし、まる子の父「ヒロシ」は、テキトーで、優柔不断な「ヒロシ」そのものの声だ。台湾の番組スタッフの「ちびまる子愛」が伝わってくるねえ。

台湾で最初の朝食はホテルの朝食バイキングを頂くことにする。1階の広いスペースのレストランでは、沢山の観光客が朝食をとっている。入口のすぐそばにはヨーロッパからのツアーとみられる、大柄の白人7、8人のグループが陣取っていた。金色の髪と髭を持つ男の、半袖、短パンから伸びる丸太のような腕と足には、髪と同じ金髪がキラキラと光っている。西洋人はやっぱり大きいよなあ、と思わされる。

ぼくらのテーブルの隣には日本の大学生だろうか、細身の若い男の二人組が気だるそうにパンをかじっている。片方の男が言う。「3日もいると感激も薄れるなあ」。若い二人組は相変わらず気だるそうにパンをかじっていて、なんがか人生に疲れた初老の男たちのように見えた。

午前九時前には、いよいよホテルを出発する。ぼくらには行くべき「ワクワク」が、抱えきれないほど一杯なのだ。

 

<ウロウロし始める>

片側3車線の広い松江路に沿って歩き、MRT行天宮駅から地下に下る。ここからしばらくは「現地コーディネーター」と化した家人の後ろをついて行くのみだ。ぼくらの旅行は、ただウロウロと街を歩き回り、パチパチと写真を撮って、時々安くて美味しいものを食べられれば万事OKといったもの。そんな様子だから、台湾訪問3回目にして、未だに九份にも行った事がない。それどころか前回来た時には、あろうことか小籠包を食べ忘れた!のだ。

今回の旅行を前にして、ぼくと家人は深く誓い合ったのだ。「小籠包は必ず食べようね」。旅の記録はこれから始まるが、先にネタばらししておくと、今回も小籠包を食べ損なったんだ。だって、台湾には美味しいものが多すぎるんだよう。

  

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<薄暗い東門市場>

今回、最初に訪れたのは、ぼくと家人が大好きな「永康街」のあるMRT東門駅。しかし、今回はその「永康街」に行く前に寄るべき場所があるらしい。家人は、付箋で一杯になった茶色のトラベラーズノートを片手に東門駅を地上に抜けた。早歩きになってるよ。そうして目指すは「東門市場」なのだ。

台湾には観光で有名な夜市が沢山あるけど、ここ「東門市場」は、現地の人が肉魚野菜などを求めてやってくる生活市場なのだそう。信義路と金山路の交差点の北側に、トタン屋根のアーケードのような「東門市場」が広がる。台湾の、八月の強い日差しから逃れるように、市場へ突入する。・・・が、市場の通路は薄暗く人通りもない。しんとして薄暗い通路に、漢字がひたすら並ぶ大きな看板が連なり、時折現れる小さな窓の向こうに、アジア柄の服が吊ってあったりして、ジャッキーチェンの映画のセットのような気がしてくる。

あれれー、何かがおかしい。市場の賑やかさと活気がまるで無い。あとで分かったのだが、この日は月曜日でほとんどの店は定休日だったようなのだ。がらんとした東門市場で、それでもぼくらはパチパチとシャッターを切って回りそれなりに楽しんだ。カメラを構えて暗い路地を進んでゆくと、不意にバイクが目の前に現れて驚いたり、誰も居ないと思っていた通路のすぐそばの暗がりに人が座っていてびっくりしたり、お化け屋敷的アトラクション的に?充分楽しめたのだ。

再び日の光の下に戻り、信義路の人の流れに紛れる。ぼくらは、いよいよ大好きな「永康街」へ向かった。

 

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 つづく

在台灣轉來轉去旅行②(たいわん うろうろ たび)

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【2018.8.19】 ②

<小窓の外の灯>

台湾に向かう飛行機に乗る時に、ぼくは、いつも読めもしない台湾語の新聞を手に取る。そして、漢字の羅列に目を流してゆくと、読めない事について「いいぞ、いいぞ」と思う。ぼくは、結構な活字中毒者なのだけど、ふと気が付くと、何かを読もうとしている自分がいる事がしばしばだ。文庫本、雑誌、新聞、パンフレットからチラシに至るまで、文字が書いてあるものを見つけると手にしようとしてしまう。

ところが、日本語が無い場所へ行くと、意味が分からないから当然文字を読まなくなってくる。そうすると、目線はやや上を向き、興味は目の前の出来事に移ってゆくではないか。外国に行って読めるものが無いというのは、なかなか良いことだ。子供の頃、まだ文字が読めなかった幼少期には、世界はとても広く、全てが好奇心の対象だった。そんな感覚に戻って行くのかな。だけど、台湾の言葉は漢字だし、連想ゲームのように何となく意味が想像できてしまうのだけど。

 

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飛行機が離陸してしばらくすると、CAのお姉さんたちが食事の準備を始めた。中華料理風の香辛料と味付けのチキンが乗ったご飯を食べ終わるとすることも無くなってしまう。

機内のTVモニターに流れる映像の中で、黒縁めがねの男が何かしゃべっている。男の顔がとてもアジア顔で、同じ東洋人でも日本人の顔とはずいぶん感じが違うなあ、などと思う。何故かぼくは、アジア的なものに郷愁と安堵を感じてしまう。やはり、遠い遠い先祖は、大陸から流れて来たんだろうなあ、と思う。

字幕を眺めてると、どうやら台湾では子供の虫歯が問題になっていて、その為の解決策を学校単位で行っているという事のようだ。内容は全体の一割から二割くらいしか分からないので、ちょうど良い塩梅だ。でも、もうちょっと面白いものを流してほしいよ。

そうこうしてるうちに、小さな、暗い窓の外に赤味のかかったな光が灯り始めた。

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<台湾時間の始まり>

桃園空港に到着すると、とても綺麗な日本語を話す張さんという青年が出迎えてくれた。

「タイワンハ ハジメテ デスカ?」

ぼくらが三度目です、と答えると「アア ジャア、モウベテランデスネ」と言って微笑んだ。

「イチオウ タイワンデノ チュウイテンヲ イッテオキマスネ」

と言うと、感じの良い笑顔の張さんはいくつかの「業務連絡のようなもの」を伝えてくれる。

①水道水は飲まない事 ②トイレに紙を流さない事 ③スリに注意する事

そして、ここ最近の気温から、これから一週間の天気予報などなど。

感じの良い笑顔を絶やさない、張さんのスムースな仕事ぶりには好感が持てる。今回の旅行は阪急交通社で申し込んだのだけど、高松空港での社員さんの対応も良かったし、些細な事だけど「阪急交通社いいぞ、いいぞ」と思った。

張さんに連れられて、人の混みあう通路を抜け、空港の建物を外に出ると、途端にむっとした熱気を帯びた空気に包まれた。多くの人の声が飛び交い、車のクラクションが鳴り合う。到着客を迎える車が列をなしている。夜になっても八月の台湾はとても暑いのだけど、今回はまだマシな感じがするのは、日本がそれ以上に暑いからだと思う。

迎えの車に乗り込み、空港から市街地に続く夜の高速道を走る。今日は日曜日で、時刻は午後九時を回っていたけど、街はまだまだザワザワしてる感じだ。どうも、台湾の人は宵っ張りのようだ。

市街地に入る頃、車窓に近づいてくる街の灯を見ていると、昨年の台湾旅行の感覚が蘇って来た。台湾の空気が体内に流れ込んでくる。そこでようやく、時差に合わせて腕時計を1時間遅らせた。

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ホテルにチェックインすると、ぼくらは荷物も解かずに再びホテルを出ることにした。ぼくも家人も、早く台北の街を歩きたくて仕方ないのだ。といってもぼくらには行くべき当てもなく、結局、近くのセブンイレブンへ吸い込まれた。

家人は「これが飲みたかったー」と、前回の旅行でお気に入りだったミルクティーを購入。これは「純萃。喝(ジュンスイホ)」というもので、程よく甘くて、すっきりしていて美味しい。ボトルがお洒落なのも良いと思う。そしてぼくは台湾ビールを。

ホテルに戻り、TVをつけると「誰是大歌神」というバラエティ番組をやっていたので、ぼうっと眺める。どうやら、歌を競う勝ち抜けトーナメントのようなものらしい。台湾のTVバラエティは日本のものより、ドタバタ感があって情感豊かで好ましい。今も、画面の中で歌い終わった青年が、一生懸命に何かを訴えている。字幕でなんとなく分かるのだが、どうも歌の師匠がいたんだけど、亡くなってしまい、今の自分があるのは師匠のお陰だ。この番組で師匠に恩返しをしたいのだ、というようなことらしい(たぶん)。もらい泣きするゲストたち。ぼくは台湾のTVを眺めるのが好きだ。

TVの画面を眺めながら、薄くて不味い台湾ビールを飲むと、ああ、台北に来たんだなあ、と心から思えるのだった。

 

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つづく

 

 

在台灣轉來轉去旅行①(たいわん うろうろ たび)

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【2018.8.19】①

 

<台湾が呼んでいる>

今年も台湾へ行くことになった。

夏休みが取れれば、近場でゆっくり体を休めたいなあと思うのだけど、一方で年に一度くらいは海外に行きたいなあとも思う。日本語の通じない場所へ行くのはとても心地よいのだ。

ぼくは今まで、二度、海外旅行行った事がある。そして、その二回ともが台湾旅行なのです。どうやら台湾とぼくの相性は良いようで、滞在中は体を休めるどころかウロウロと台北の街を歩き回り、パチパチと写真を撮りまくるのに、逆に元気が湧き出してくる。日々の仕事で消耗してくると、あの香辛料の八角のような独特の匂いがしてくる街並みを歩きたくなってくる。

家人は若い頃に一年半くらいカナダに暮らしたことがあり、超が付くくらいの「カナダ愛」を持っている(もしくはカナダ馬鹿)。英語会話もそれなりにこなしてしまうので海外旅行の場面では随分頼りになる。海外でぼくは家人に「おんぶにだっこ」だ。そんな状況が最初は楽しくなかったのだが、最近は楽だと思うようになっていた。これはこれでまあいいか。

家人は本当はカナダに行きたいのだろう。でも、現状、我が家の身の丈は台湾なのだ。でも、結局、大いに楽しみにしているようだ。それは、彼女の愛用の濃い茶色のトラベラーズノートを見れば分かる。そのノートには、何冊もの「台湾本」を読み込んで得た情報がびっしりと書き込まれており、ページから飛び出した沢山の付箋でエリア毎に並べられてある。なんてアナログなのだろう。そう、ぼくらは断然アナログ派だ。

 

2018年の夏は記録的な猛暑だった。それは、実際のところ「記録的な猛暑」などと表現するのも億劫なほどに暑かった。2018年の夏は、「アヂーアヂー、アアア、アヂイーーーー」こんな感じの夏だったのだ。

高知道を高速バスで走り、高松空港を目指す。この日も最高気温は30度を超えたが、よさこい祭りを終えた高知市はどこか夏の盛りを過ぎたように思えた。バスの窓外に広がる、何とも分かりやすい真っ青な青空に、刷毛で描いたような薄い雲が白く走っている。それは、つい先週までの真夏の空とは違って見えた。

 

<雲行きが怪しくなる>

19時05分発の台北行きの航空機を待つ高松空港で、ちょっとした事件があった。それは事件というには、とても些細な事だったんだけど。

たぶん60代前半から70歳くらいまでのリタイヤ組の元気なおじさん達のグループが、同じ搭乗待ちのロビーで談笑していた。10人くらいのおじさんは、皆、申し合わせて集合したかのように上下ゴルフウエアーで揃えてあって、キャップを手にした人もあったりして、ぼくはゴルフ場のクラブハウスに紛れ込んでしまったかのような錯覚に陥りそうになる。

きっと会社のOB達が、同僚先輩後輩で集まって旅行でもしようというような話になったのではないかと思われる。おじさん達はそれぞれに少年のような顔をして、馬鹿げたことを言い合いながら、とても楽しそうであった。まるで修学旅行のようだ。

しかし、大きな声で、会話の内容が周囲に丸聞こえになるのは困りものだ。どうやら、ぼくらと同便で台北まで行き、そこから乗り換えてバンコクに行くらしい。そこで7日間、存分にゴルフ三昧を決め込み、夜は現地の女の子たちとお遊びの様子・・・。いやいや、少し声が大きいですよ、先輩。ほら、家人の顔色が変わって来た。家人はこういったおじさんの「お遊び」に露骨に嫌悪感を現すのです。いやね、誤解を恐れずに言ってしまえば、ぼくは、こういった光景を肯定も否定もしないんですよ。少し隙だらけだけど善良そうで、子供のように楽しそうなおじさん達を見てると、無茶をしない程度の常識的な楽しみを取り上げるのもどうかと・・・。ともあれ、家人が不機嫌になると旅の雲行きが怪しくなる。先輩方、どうか、もう少し小さな声でお願いしますよ。それと、先輩方が現役の頃とはご時世が違うので、いろいろとご注意くださいね。不機嫌そうな家人の横顔を目の端に見ながら、ぼくは心の中でそう思った。

 

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つづく

四万十焼酎銀行の定期満期を味わう

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2017年の夏に四国を一周する鉄道一人旅をしました。

徳島の秘境駅で途中下車したり、今治ではスマホを失くしたり、日本で一番海に近い駅のベンチで海を眺めたり。高知に来るまで殆ど足を踏み入れた事のなかった四国を、この旅でいくらか知ることが出来たような気がしました。

 

旅の最終日にJR予土線の土佐大正駅で途中下車し、四万十焼酎銀行なるところで定期預金を作成しました。この四万十焼酎銀行は、その名の通り「焼酎」を預けるという、なんとも不思議な銀行なのです。「預金」ならぬ「預貯酎」。なんともユーモアのある話ではないですか。そして、その建物は、元々は地元の銀行が実際に営業していたという 本物の銀行の建物なのです。ねえ、なかなかのものでしょう?

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四万十焼酎銀行(2017年7月撮影)

 

ここまでの話で終われば、何だか出来の悪い冗談か悪ふざけみたいになってしまいますが、この銀行、きちんと中身でも勝負している。 えらい!

「預貯酎」する焼酎を製造しているのは四万十川上流の山間で、創業百十余年を数える「無手無冠(むてむか)」なのです。ここが生産する四万十栗を用いた栗焼酎「ダバダ火振」は一時期入手困難になった人気の焼酎です。

そんな本格的な焼酎を銀行の金庫(本物です)で預かってもらいます。定期の預入期間は1年、2年、3年のいずれかから選べます。ぼくは一年の定期で預けました。ちゃんと通帳も発行されます。それから一年はあっという間ですね。 

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預貯酎は預入期間によって「利息」もちゃんと付くんですよ。元本が焼酎だから利息も焼酎です。封をされたかわいい瓶に利息が入ってました。

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ダバダ火振のミニストラップもおまけです。

 

美濃焼のオリジナル壺の封をあけて、栗焼酎を一口含んでみる。すうーっと、栗の香りと爽やかな甘みが舌の上に広がります。それでいて焼酎としての本来の味わいは深い。四万十の自然が凝縮されたような焼酎。美味いです。

高知に足を運ばなくても「預貯酎」の口座は作れるようですので、気になる方はいかがでしょう。自宅で四万十の豊かな自然を実感できるかもしれません。

 

 

www.40010shochu-bank.com

 

 

2017年の四国一周鉄道一人旅はこちらです。☟

 

www.fuku-taro.net